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執筆者の写真Shuichi Kobayashi

番外:BigMotor事件

先週で3回目になる株価算定シリーズの更新ポストが終了しましたので、すこし気になったBigMotor事件について、公認会計士として、①第三者調査委員会、②会社法監査の点から、メモ程度で書いておきたいと思いました。


①第三者調査委員会


BigMotorは、非上場会社です。


わたしは個人的に過去2回だけ第三者調査委員会の調査員として不正調査を行った経験があります。しかし、いずれも上場会社でしたし、非上場会社で第三者調査委員会が調査を行い、公に調査結果を公表するケースは珍しいと思いました。


BigMotorも、第三者調査委員会の発表している不正の根本原因の1位は「不合理な経営目標の設定」のようです。わたしの(たった)2回の調査員としての振返りですが、不正の原因は、やはりこれに尽きるのではないか、と思いました。



②会社法監査


会社法監査と聞いて、公認会計士以外の方でどの程度ピンとくるのかが、実は公認会計士として興味があるのですが、非上場会社のBigMotorは公認会計士による会社法監査が実施されています。


公認会計士による会社法監査は、資本金や借入金が比較的巨額な会社に義務付けられていますが、上場会社に実施される金融商品取引法に基づく公認会計士監査(金商法監査)に比べますと、個人的に「インパクトが弱い」イメージです。なお、上場会社は、会社法監査も金商法監査とセットで実施されています。


会社法監査では、法令違反に関しても何某指摘される前提ですが、会社法監査はあまり機能しないのかなと感じました。


以上、2つのポイントで書き残すことにしました。


そのうえで、やはり、「誠実さ」に勝るものはないのだろうと思います。

長く勤務した監査法人時代、仕事で関与することのあった京セラ、その名誉会長稲森さんにゆかりのある中村天風先生、その書(運命を拓く)を約20年間常にカバンに入れています。まだ、その教えは理解できないのですが、「誠実さ」、真・善・美の真、これを欠くことはできないのだろうと思います。



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