今日は、財務DDから、すこしM&Aへ出戻って、株価戦略のことにします。というのも先週まで中期計画策定支援をさせて頂いていたIPO準備会社の社長と、過去社長が実施されたM&Aの話になり、どうやったら良い会社を安く買えるかの質問に答えていたからです。
(上場会社の株価は高い低いが市場でわかりますが・・・)
今日お伝えするのは、非上場会社を買収する際、安く買う、(逆の立場であれば会社を売るとき高く売ることの出来ない)「ケース」です。株式投資の株入門ではありません。また、ブローカー業務を業としていませんのでその実務上のポイントではありません。
1.前提 事業承継
まず、事業承継のM&Aを前提としましょう。その理由ですが、長年の社歴においてすでに営業基盤があり、買収しても企業が継続する可能性が高い事、また、M&A市場での流通数として圧倒的に多いと容易に推察されることです。
2.売却準備期間が短い
事業承継でよくあるのは、売り手が十分な準備無く売却を決意するケースです。たとえば、当てにしていたご子息が離反して会社を去るとか、大病を患うなどのケースがあります。
3.会社の属人的運営
会社を手放すことを、急に決めるケースでの状況には、以下の場合がありえます。
・長年属人的な経営
・社長が唯一のキーマン
・社内のルールは暗黙
・事業計画を書いたことが無い
・過去の業績が分析できていない
このような場合でも、業績は悪くない会社はあります。
4.FAを使わない
FA(ファイナンシャルアドバイザー:ここではある程度大手を想定)または仲介を使わずに、M&Aに臨むケースがあります。理由としては、FAを知らないというレベルから、FAに高いM&A報酬を払いたくないというケースがあるとおもいます。因みにFAもピンキリですが、戦略的なところはバリューアップ支援を一定期間かけてやってくれます。ただ、高いですけどね。
5.まとめ
急な事業承継の場合、それまで属人的な経営がなされている会社は、当然、自社の売却価格を戦略的には考えてきていません。FAに頼まない場合は、そのままの状況でM&Aに突入します。
そして、売却価格が会社純資産で決まる場合は別として、事業価値に焦点を当てる場合、その内容がよどみなく説明できるかですが、端的には事業計画の信頼性になります。
ここでもうお判りでしょうか、
・過去の財務分析が無い
・業務が属人的である(キーマンは社長のみ)
・事業計画を作ったことが無い
この状況で、会社の事業価値をうまく説明することは、対策なしで受験したり、対策なしで面接したりというレベルと同じです。
会社を買う人、会社を売る人、裏表です。お心当たり方のある方は、是非KKFASにお気軽にご相談下さい。
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