週末丁度財務DDの社長インタビューがあり、更新が今朝になりました。さて、財務DDシーズン2の8回目は財務DD実践編3回目、「全般事項」です。What is 全般事項? ですよね。
全般事項は、(帝国データバングなどでもある程度把握可能な)会社概要のことです。
財務DDは、結論的に株価算定に反映させる結果、正常収益分析、正常収益調整、純資産調整がそれになりますが、単に決算書や元帳の数字を見るだけではありません。
会社全体を把握して、正常収益分析、正常収益調整、純資産調整の項目を洗い出します。
まず、沿革、会社のヒストリーですね、それにグループ会社がある場合はグループ会社や株主情報を把握します。
事業承継案件ですと、社歴が長い会社が多いです。現社長が3代目というケースもあります。
例えば、社歴が長いと業績推移は安定している場合が多いです。
株式は上場前であれば種類株式もあるケースがありますが、稀です。
従業員の状況は意外と重要です。多くの非上場会社は退職引当金(退職給付引当金)が未計上です。
また、グループ会社出向者は、買収後撤退されるケースもあります。
組合があるケースも要注意でしょう。
案件の多くはオーナー会社です。オーナー社長本人が実質100%を所有しているケースが多いです。
株式譲渡の場合、株式の取り纏めをして貰う必要があります。
役員の状況も非常に重要です。
これまでのオーナー社長及び親族の役員報酬は買収後は発生しなくなります。
また、社長候補の存在有無もPMIでは非常に重要です。
グループ会社取引は、単に清算して貰えばよいケースや、スタンドアローンになった場合に自前で賄う必要のあるケースがあるので注意が必要です。
会計方針は、買い手が上場会社の場合は重要です。
グループアカウントポリシーに会計方針を合わせる場合、会計方針の変更となるケースがあるからです。
最後、内部統制、ITですが、これもPMIを考えると重要です。
では、今日はこれまで。
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